別海町の漁業

打瀬舟によるホッカイシマエビ漁

自然環境を守り、育てる漁業へ

 オホーツク海に面したおよそ100キロにわたる海岸線は、サケやホタテ、エビなど様々な魚種が水揚げされるめぐみ豊かな海域です。
 中でも、西別川河口でとれるサケは、江戸時代には既にその味が高く評価され、11代将軍 徳川家斉に献上された歴史と伝統を誇る「献上鮭」として200年の間、多くの人に親しまれてきました。
 また、夏と秋の2回、短い期間のみ行われるホッカイシマエビ漁は、使用される打瀬舟(うたせぶね)の独特な形と自然環境に配慮した漁法から、野付湾の代表的な風物詩となっています。

漁業協同組合

  • 別海漁業協同組合
  • 野付漁業協同組合

総漁家数

364戸(産業振興部調べ 平成25年度)

主な海産物

茹で上がったホッカイシマエビ

 北海道を代表する海産物のひとつ、ホッカイシマエビ。中でも、打瀬舟漁によって水揚げされた尾岱沼産のホッカイシマエビには、極上の味わいがあるといわれています。
 水揚げ後、ホッカイシマエビはすぐに塩茹でにされ、食欲を誘う鮮やかな赤に体の色を変えます。この時、体側に3本の白い縞が見られることから、紅白の色合いを持つ縁起の良いエビとされ、おせち料理などにも用いられることがあります。

秋鮭

 地元では「秋味(あきあじ)」とも呼ばれる鮭は、北海道の海の味覚の王様。中でもオホーツク海で水揚げされた鮭は、その味や魚体の大きさから最高級と位置付けられています。
 稚魚として川を下った鮭は、オホーツク海を回遊しながら成長し、4年後に生まれた場所に戻ってきます。
 秋に別海町の沖の定置網で捕獲された鮭は、水揚げ後すぐに加工され、全国の食卓へ届けられます。

大ぶりのホタテ

 尾岱沼漁港に水揚げされる天然もののホタテは、流氷が運んでくる豊富なプランクトンと潮流の早い野付半島周辺で育つため、身のひきしまった大きな貝柱が特徴。お刺身にするととろけれるような柔らかな舌ざわり、軽く炙るとぷりぷりとした食感が楽しめます。
 また、野付産のホタテには、うまみの素といわれるグリコーゲンが豊富に含まれているため、甘みを強く感じます。大きくて肉厚のある貝柱が持つ甘みとうまみ。これが「野付のホタテは日本一」と評される理由です。

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