奥行臼駅

奥行臼駅ホームへの立入禁止措置について

 旧奥行臼駅のホームは、老朽化のため縁石が崩落する恐れがあることから、令和7年4月22日から当面の間ホーム及びホーム東側擁壁部への立ち入りを禁止します。
 見学に来られたみなさまには大変ご迷惑をおかけしますが、ご協力のほどよろしくお願いいたします。
  • 指定区分 有形文化財
  • かな名称 おくゆきうすえき
  • 指定年月日 平成3年4月1日
  • 所在地 奥行16番地27~30

 別海町南部に位置する奥行臼(現、奥行)地区は古くから別海市街、別海海岸部、根室市とを結ぶ交通の要所にあたり、奥行地区は奥行臼駅以外に奥行臼駅逓所、別海村営軌道など現在も多くの交通産業史跡が残る地区です。

 その中でも根室原野の開拓と産業の振興を図るため敷設された標津線:厚床-中標津間は昭和8年12月1日に厚床~西別(別海)間が開通と同時に奥行臼駅は運営が開始されました。
 奥行臼駅は村営軌道の乗換駅等として、周辺地域の物資の輸送のみならず、文化・生活の発展に重要な役割を果たしてきました。

 しかしながら、自動車の普及等によって、その役割は次第に小さくなり、国鉄からJRへの移行後、平成元年4月29日標津線は廃止となり、奥行臼駅も56年間の歴史に幕を閉じました。
 別海町では廃止となった鉄道を本町近代化に欠かせない役割を担ってきたとし、その足跡を残す歴史的建造物として、昭和初期の建築様式を留める奥行臼駅、関連施設である島式ホーム、詰所、石炭小屋等周辺施設を含め文化財に指定。

 また、撤去されていたレールを新たに敷設するなど、路線廃止以前に近い形で復元し、鉄道機能の理解に配慮した形で公開しています。
 酪農地帯の丘陵の中、奥行臼駅の遠くまで延びるレールは訪れる人々に北海道の駅の原風景を思い出させます。

参考文献