農業経営における自然災害リスクへの備えについて

 近年、我が国では自然災害等が多発しており、各地で甚大な農業被害が発生しています。
 北海道では、平成30年に北海道胆振東部地震が発生し、農作物や農地・農業用施設等に大きな被害が生じたほか、北海道全域に及んだ大規模停電(ブラックアウト)による影響から、搾乳や生乳の出荷が不能となり、全道で約2万トンの生乳の損失が発生しました。
 農業経営における自然災害リスクに備えるためには、農業者ご自身による農地や畜舎、農業機械などの経営基盤が抱えるリスクの把握・認識、災害に対する意識向上と事前準備が重要となります。

「自然災害等のリスクに備えるためのチェックリスト」及び「農業版BCP(事業継続計画書)」について(農林水産省)

 農林水産省では、農業者が自ら自然災害等への備えに取り組みやすいものとなるよう、「自然災害等のリスクに備えるためのチェックリスト」と「農業版BCP(事業継続計画書)」を策定しました。
1.チェックリスト
(1)リスクマネジメント編
 平時からのリスクに対する備えや台風等の自然災害への直前の備えに関する事項についてチェックできます。
(2)事業継続編
 被災後の早期復旧・事業再開の観点から対策しておくべき事項(ヒト、モノ、カネ/セーフティネット、情報等)についてチェックできます。

2.農業版BCP
 「農業版BCP」は、インフラや経営資源等について、被害を事前に想定し、被災後の早期復旧・事業再開に向けた計画を定めるものですが、チェックリスト「事業継続編」の項目毎に内容を記載することで簡便に「農業版BCP」の策定が可能となっています。

「災害における酪農危機管理対策マニュアル」について(北海道)

 北海道では、平成30年の胆振東部地震を踏まえ、将来にわたり、酪農家が安心して安定的に生乳生産を継続していくためには、災害による被害の回避・軽減に向けた準備や地域における体制づくりが重要であることから、停電及び断水対策を中心に、「災害における酪農危機管理対策マニュアル」及び関連動画(道公式YouTubeチャンネル)を作成しました。

町の防災関連計画等