別海町内水ハザードマップの公表及び雨水出水浸水想定区域の指定について

 近年、台風や集中豪雨の増加に伴い、下水道の雨水排水や道路の排水等の能力を上回る降雨及び河川の氾濫等による浸水被害が全国的に発生しています。
 本町では下水道事業で雨水整備を行っているところですが、想定しうる最大の降雨での内水浸水の深さや避難所などの情報を町民の皆様に提供することにより、自助や共助による被害軽減の一助及び「内水による浸水被害の最小化を図る」ことを目的として内水ハザードマップを作成しましたので、確認いただき防災対策にお役立てください。
 今回公表した内水ハザードマップは、水防法第14条の2に基づいて作成したものであり、「雨水出水浸水想定区域」を指定するものとなります。「雨水出水浸水想定区域」は公共下水道の排水区域(全体計画区域)のうち、浸水が想定される区域(着色部)で示しています。
 マップについては、下記ファイルをご参照ください。

1 内水ハザードマップ(浸水想定区域図)とは

 内水ハザードマップには内水氾濫による浸水範囲や浸水の程度、避難に関する情報などを掲載しています。
 内水ハザードマップの作成にあたって、想定最大降雨130mm/h(千年に一度の大雨)を対象とした浸水シミュレーションを行いました。シミュレーションでは、下水道等の排水施設は一定の排水能力があるものとして、地形の高低差を基にした解析を行いました。なお、シミュレーションによる想定のため、土地の利用状況や下水道の整備状況によっては、実際の浸水状況と異なる場合があります。

2 内水氾濫とは

 「内水」とは、雨水管や道路側溝、市街地に振った雨を河川等の公共用水域に排除するまでのものをいいます。
 子の内水が、降雨による河川水位の上昇等により排除できない場合や、河川水位は正常であるものの雨水管や道路側溝の排水能力を上回る降雨が発生した場合に、街中で水があふれ出す現象を「内水氾濫」といいます。
 これに対し、降雨により河川水位が上昇し、堤防の決壊や河川から街中に水があふれ出す現象を「外水氾濫」といいます。
 今回作成した内水ハザードマップは、「内水氾濫」を対象としています。

3 浸水発生時や避難時の注意点

 大雨の中、避難をするのは大変です。視界不良や足元の状況が分かりにくいためケガなどにもつながりますので十分注意を払わなくてはなりません。
 以下に注意点をいくつか掲載していますのでご確認ください。

(1)避難の判断は早期決断

  • 浸水深が浅い場合でも流れが速いと足をすくわれてしまいます。外が暗くなってしまうとさらに周囲の状況が把握できなくなりますので、早めに自主避難が必要か判断することが重要です。

(2)避難は動きやすい服装・行動は2人以上

  • 避難時の服装は、上下に分かれたレインウェア、帽子(ヘルメット)、長靴は水が入ると歩きにくくなってしまいますので運動靴が有効です。
  • 移動は、万が一ケガなどで動けなくなった場合など、一人では助けを呼ぶこともできなくなってしまいますので、ご家族やご近所の方と行動することが重要です。

(3)避難は原則徒歩で

  • 車での避難は、事故や渋滞に巻き込まれた際に危険です。車内に水が入り走行不能となった場合など、水圧によりドアが開かなくなり車内に閉じ込められる危険があります。
  • 徒歩でも水面下は非常に危険ですので、長い棒などを杖代わりに足元の安全確認を行いながら避難してください。

(4)危険な場所には近づかない

  • 河川の周囲等の危険な場所には近づかないでください。雨が止んだ後でも河川や水路は水量が増加することもあり、流れが速く非常に危険です。
※地域に高齢者や体の不自由な方(要配慮者)がおられる場合は、自身の安全を確保しながら、ご近所や地域で避難の手助け等のご支援・ご協力をお願いします。

4 被害を抑える自衛策(参考)

 道路や土地の浸水で玄関などから住宅内に雨水が流れ込んでくることもあります。浸水が浅い場合など少量の雨水であれば家庭にあるもので対策が可能なこともあります。

(1)家庭で作れる簡易水防

  • 大きめのごみ袋を二枚重ねて中に水を入れ、中身が流れ出ないように袋の口を結びます。段ボールなどの箱に入れ、複数の箱同士を防水テープなどで連結させ、玄関前や車庫等侵入水を防ぎたいところに設置すると、簡易的ではありますが侵入を防ぐ効果があります。
  • ポリタンクに水を入れ、長めの板と組み合わせて臨時の止水板を作るなど工夫して侵入水を防ぐことも大切です。

(2)自宅周辺の点検・簡易清掃

  • 自宅周辺の道路側溝等が詰まっていないかの確認や簡易的な清掃をすることで、雨水が排水されやすくなり、内水氾濫の防止にも効果的です。