第1期議会活性化計画の内容と点検・評価

計画期間

平成28年5月から平成31年4月までの3年間

計画内容

 別海町議会は、別海町自治基本条例に沿って課題などを分析し、その条例の基本理念、基本原則及び条例の定めを遵守し、総合計画に基づき、将来に向けたまちづくりの課題を的確に把握し、活動します。そして、積極的に町民の意見を聴取するとともに、議会運営について町民に説明していきます。
 そのため、次のとおり、議会運営の基本理念および基本方針を定め、議会改革と活性化を進めます。

1 別海町議会の基本理念

 地方分権の推進に伴い、議会に対する町民の関心と期待が高まる中、町民の信頼と期待に応えるという議会の役割はますます拡大しています。このような中、公平公正で透明な議会運営はもとより、議員の資質向上とともに、監視機能の強化や町民目線に立った政策立案、提言など、議会の権能強化も求められています。
 別海町自治基本条例の基本理念である、「町民参加」と「情報共有」を議会運営の基本とし、別海町議会は2元代表制の下、町民の代表として、「わかりやすい議会、開かれた議会、行動する議会」の実現を基本理念とします。

2 別海町議会の基本方針

1 開かれた議会

 町民のまちづくりへの関心度を高めるとともに、町民への説明責任を果たすために、より一層の積極的な情報公開を行い、町民にわかりやすく、町民が参加しやすい、開かれた議会運営の実現を目指します。

2 公平・公正、透明な議会運営

 町民の信頼と期待に応えていくために、議会が町民の代表機関であることを常に自覚し、自由かっ達な議論が行い、公平・公正を基本とした民主的で透明性の高い議会運営を目指します。

3 適切な行政の監視と評価

 適正な行政運営の確保のために、行政への監視及び評価の充実・強化を目指します。

4 町民本位の政策立案と提言

 提出された議案の審議または審査を行うほか、町民の視点から議員が十分な議論を行い、議会としての合意形成を図ることにより、積極的に議員及び委員会の提案による条例制定、政策提案及び政策提言等に取り組み、立法機能の充実・強化を目指します。

5 議会力、議員力の強化

 提出された議案の審議または審査を行うほか、町民の視点から議員が十分な議論を行い、議会としての合意形成を図ることにより、積極的に議員及び委員会の提案による条例制定、政策提案及び政策提言等に取り組み、立法機能の充実・強化を目指します。

6 継続的な議会活性化の推進

 町民に信頼されるために不断の努力と研鑽を行い、継続かつ持続的に議会活性化に取り組みます。

3 基本方針を踏まえた具体的な取り組み

1 開かれた議会

  1. 町民にわかりやすい議会
    (ア)議会からの情報発信
     本会議や委員会の審議内容を「議会だより」に掲載、会議記録(本会議)をホームページに公開します。
    (イ)議決結果と賛否の公表
     議員としての議案などに対する賛否の重要性や説明責任を再認識し、議案などに対する議決結果及び議員個々の賛否結果を議会だよりで公表します。
  2. 町民が参加する議会
    (ア)議会報告会と町民との意見交換会の開催
     町民に対する説明責任を果たすため、地域に出向き、定例会の審議内容や委員会活動など、議会の活動状況を町民に対して報告、説明するとともに、議会報告会と意見交換会を開催し、政策形成サイクルの起点といたします。
    (イ)団体との意見交換会の開催
     議会として町民目線に沿った意思決定ができるようにするため、団体との意見交換会を開催します。
    (ウ)議会モニターの設置
     継続的に議会改革を推進するため、議会モニターを設置し、意見交換会などを行います。

2 公正・公平、透明な議会運営

  1. 公正・公明な議会運営
    (ア)審議会等委員への就任辞退
     町長の諮問機関である各種審議会等への議員就任は、2元代表制の基本理念に反し不適当であることから、法令の定めによるものなどを除き辞退します。
    (イ)公正・公平な委員等の選任
     特別委員会等の委員選任については、全議員が公平・公正に選任されるような選任方法を検討します。
  2. 議会運営の透明化
    (ア)正・副議長選挙の立候補制導入
     正・副議長選挙における決定までのプロセスを公開し、町民にわかりやすくするため、候補者の所信表明を含めた立候補制の調査研究を行います。

3 適切な行政の監視と評価

  1. 適正な行政運営と緊張関係の確保
    (ア)反問権の付与
     一般質問や議案質疑等において、論点の明確化や議論を深めるため、町長等に対して反問権を認めています。

4 町民本位の政策立案と提言

  1. 政策形成サイクルの確立
     議会が「言論の府」であるとの原則から、各議員が自由に議員間討議行うことにより議論を尽くし、議会として共通認識を高めます。

5 議会力、議員力の強化

  1. 議会機能の強化
    (ア)議員研修会の充実
     議会として、議員の資質向上と政策立案能力の向上をはかるため、議員研修計画を策定し、研修の充実強化を図ります。
    (イ)議会費の確保
     適正な議会活動を行うため、必要最低限の予算を確保します。
  2. 議員の資質向上
    (ア)まちづくりの推進と町民の生活向上を目指し、常に政策の提案に努めます。
    (イ)政策立案能力、自治立法能力、審議能力などを高めるため、常に自己研さんに努めます。
    (ウ)政治倫理に基づいた公正かつ誠実な活動に努めます。
    (エ)別海町全体のまちづくりの視点で的確な判断、活動を行うよう努めます。

6 継続的な議会活性化の推進

  1. 議会のあり方調査研究
    (ア)議会モニターの設置
     継続的に議会活性化を推進していくため、議会モニターを設置し、意見交換などを行います。
    (イ)議会の制度研究
     今後、想定される地方議会に関わる地方自治法の改正に対応するため、地方議会制度のあるべき姿について検討します。
  2. 事務局体制の充実強化
    (ア)事務局によるサポート体制の強化
     議会の補助・補佐機関として、議会事務局の調査、法務・財務研修機会の創出に努めるとともに、研修計画を立て議会運営のサポート体制を強化します。

計画のスケジュール

 計画のスケジュールは、下記のファイルのとおりです。

計画の内部評価

 第1期別海町議会活性化計画期間である平成28年度から平成30年度までの3カ年度にわたる議会活動、議員活動について、活性化計画に照らし合わせてどのような結果であったのか、議員アンケートを実施し、自己評価を行いました。
 基本理念、基本方針、基本計画、それぞれについて、各議員が5段階評価を行い、回答者の平均点に、期間中に取り組んできた各計画の取組実績を加えて、内部評価としました。

基本理念の内部評価

 5段階評価 3.1点

基本方針の内部評価

1 開かれた議会

5段階評価 3.2点

2 公平・公正、透明な議会運営

5段階評価 3.1点

3 適切な行政の監視と評価

5段階評価 3.2点

4 町民本位の政策立案と提言

5段階評価 2.5点

5 議会力、議員力の強化

5段階評価 2.2点

6 継続的な議会活性化の推進

5段階評価 2.9点

基本計画(基本方針を踏まえた具体的な取組み)の内部評価

 下表については、最左列が基本計画、その右2列が議員の内部評価(5段階評価)の点数と進捗度、最右列が具体的施策の実績です。
「開かれた議会」を実現するための具体的施策の評価
議会からの情報発信4.1進展している29年度から「会議録システムを導入」、30年度に「議会だよりの見出し改善」「会議予定をホームページに掲載」「一般質問通告内容をホームページに掲載」「委員会等の要点記録を公開」
議決結果と賛否の公表3.8少し進展30年度から「議決結果と議員の賛否をホームページに掲載」
議会報告会と町民との意見交換会の開催4.1進展している29年度から「議会報告会に分会形式を導入し、発言機会を保障」「意見交換会制度を導入」
団体との意見交換会の開催3.4進展なし29年度に「中西別地区連合会との意見交換会を開催」、30年度に「別海高校、民間認定こども園、商工会との意見交換会を開催」
議会モニターの設置3.9少し進展28年度から「議会モニター制度を導入」
「公平・公正、透明な議会運営」を実現するための具体的施策の評価
審議会等委員への就任辞退3.5少し進展議員各位の判断で就任を辞退している
公正・公平な委員等の選任3.0進展なし特別委員会等の委員選任を全議員が公平・公正に選任されるよう協議、実施している
正・副議長選挙の立候補制の導入3.5少し進展27年度に導入した「立候補制」を改選期も継続することとしている
「適切な行政の監視と評価」を実現するための具体的施策の評価
反問権の付与3.1進展なし22年度に反問権を付与して以降、積極的な活用はない
「町民本位の政策立案と提言」を実現するための具体的施策の評価
政策形成サイクルの確立3.1進展なし30年度から「常任委員会の定例会」「常任委員会協議会の開催」「政策形成サイクルとしての意見交換会の開催(別海高校の魅力向上)」「全員協議会協議会の開催」
「議会力、議員力の強化」を実現するための具体的施策の評価
議会研修会の充実3.6少し進展30年度に『議員アンケートに基づく研修予算の要求」
議会費の確保3.4進展なし顕著な取り組みなし
政策提案にかかわる議員の資質向上3.1進展なし顕著な取り組みなし
自己研鑽にかかわる議員の資質向上3.1進展なし顕著な取り組みなし
政治理論にかかわる議員の資質向上2.6少し後退顕著な取り組みなし
町全体のまちづくり視点の資質向上3.5少し進展顕著な取り組みなし
「継続的な議会活性化の推進」を実現するための具体的施策の評価
議会制度の研究3.4進展なし「議員アンケート」を実施し、議会制度に対する個々の議員の考え方をまとめた
事務局によるサポート体制の強化4.1進展している30年度から「常任委員会、議会運営委員会、全員協議会等の要点記録の共有」「議員アンケートの実施」「予算審査、決算審査に係る質疑の要点記録作成による調査資料化」

計画の外部評価

 上記の内部評価に加えて、議会モニターから外部評価を得て、総合的な点検・評価の結果をまとめ上げ、改選後の議会活性化の参考にすることとしています。
 平成31年2月22日に「議会モニター意見交換会」を行い、上記の内部評価の結果を議会モニターに報告し、ご意見をいただきました。
 また、モニター各位には、アンケートによっても評価の記載をお願いしました。
 その結果は、次の一覧のとおりです。

外部評価一覧

1 議会運営・議員活動に対する総合的な評価

  • 総じて別海町議会が積極的に一生懸命活動しているという印象がある。
  • どんどん議会としての仕事が進んでいると感じる。いまの議員に別海町をお願いしたい。

2 別海町議会の基本方針に対する評価

基本方針1 「開かれた議会」について
  • 常任委員会との意見交換会が行われているのは、力強い活動と感じている。
  • SNS社会が落ち着いてきて、子供たちも外でハイタッチをするような文化が見られてきているようなので、議会も地域に出て、住民と顔を合わせてほしい。
  • 選挙権が18歳からになるから、高校生にも議会を傍聴してほしい。
  • 先進地視察に参加させるなど、議会モニターの活動範囲を広げ、議会活性化を加速させるべき。
基本方針2 「公平・公正、透明な議会運営」について
 特になし
 
基本方針3 「町民本位の政策立案と提言」について
  • 一般質問の中でしなくてもよいと思う質問もあったが、一般質問の内容を政策的な提案にしてほしい。
  • 委員会活動が強化されているのは理解できるが、やはりなお、一般質問しない議員が多すぎるのは問題だ。
  • 所管も常任委員会も縦割になっているが、横断的に取り組まなければいけない町の問題がある。それに対して、どのように対応していくのか。
  • 議会のテクニックで役場職員に仕事をさせて、課題を解決してほしい。
基本方針4 「適切な行政の監視と評価」について
 特になし
 
基本方針5 「議会力、議員力の強化」について
  • 地域の産業をけん引する生産者組織が地域をリードしてもらうように議会からも働きかけてほしい。
基本方針6 「継続的な議会活性化の推進」について
  • 報酬の問題もあり、なり手不足問題があろうかと思うが、休日議会、夜間議会の開催をしているところがある。今後、考えていただきたい。
  • 議会活性化計画に対する議会モニターの評価手法については、「自由記述より評点方式に」「内部評価、外部評価ともに評点は4段階評価に」「外部評価を毎年、または2年周期で評価」に改善する必要がある。

計画の総括評価

「開かれた議会」が前進しているものの町民への「見える化」が課題

 議会報告会に続く、広聴制度として、議会モニター制度、意見交換会制度の導入に取り組み、3種の広聴制度が確立され、町民の声を委員会活動に反映させる土壌がつくりあげられました。
 また、議会だよりの見出しの改善、ホームページにおける会議予定・会議結果の公開などに取り組みました。
 外部評価においても、これらの取組みが評価され、さらなる広聴制度の充実を求める意見が寄せられたことは、議会への期待と捉えることもできます。
 内部評価、外部評価ともに高い評価でしたが、議会報告会参加者及び議会モニターには、直接活動成果を伝える機会がありますが、一般の町民に対しては、議会だよりのみでの広報に限られており、果たして「活動量、実績、活動姿勢等の見える化」が進んでいるかというと大きな課題が残っていると考えられます。
 ホームページを更新しているものの、更新したことを町民に伝えるSNSの活用はこれからであり、議会報告会の参加者が減っています。
 議員の活動実績など、諸般の報告については、議場でしか報告されず、議会だよりやホームページでの掲載はされていません。
 議会の活動の成果、議員活動の努力を町民に伝える手段の確立が求められています。決算審査の総括質疑の内容の掲載や、過去の決算審査の指摘に対する町側の対応を追跡し、議会活動の成果を掲載したことは、一つの成果と言えます。
 「開かれた議会」の推進に向けて、さらに努力する必要があります。

委員会調査、一般質問の「調査力」に課題が残る

 委員会の定例化、委員会協議会の開催による調査の質の向上、委員会調査の政策形成サイクルに意見交換会を活用するなど、委員会活動の強化が図られた一方で、わずかに口頭での政策提言が行われましたが、政策議会として、政策立案・政策提言にまでは至りませんでした。
 また、一般質問をする議員が限られていることや、質問の内容、構築に関して、議会モニターから指摘が続きました。一般質問を政策論議の場として活性化するためには、細かなデータの事前把握方法の整理、所属している委員会の政策分野についても一般質問で政策論議ができる仕組みを整えるなど、今後、整理すべき課題が浮き彫りとなったのは、一歩前進と言えます。
 第7次別海町総合計画の策定経過については、最終的には、議会から意見を提出したものの、議会として調査に踏み込むタイミングを逸しました。
 以上、積極的な取組みをしたものの、町民目線においては、議会の調査力に課題が残っており、今後、委員会調査力、一般質問力等、議員力の向上に向けて取り組んでいく必要があります。

「議会活性化」の土壌づくりが進む

 以上のとおり、さまざまな課題が残ったものの、一方で大きな成果もありました。
 最終年度においては、全議員が円卓で討議する全員協議会協議会の開催、改選後の議会活性化計画の草案作成、議会モニター制度の改善や議会基本条例に係る論議が重ねられました。
 改選後の議会活性化計画策定の参考資料となる「第2期別海町議会活性化計画(草案)」は、平成31年3月26日に議会運営委員会から議長に答申され、その後は、改選後の議長へ引き継がれ、計画(素案)となり、これを参考に議会運営委員会に諮問され、計画策定に向けた調査が予定されます。
 同年4月1日の議会モニター説明会において、議会モニターに同計画(草案)を配布し、内容を説明しました。議会モニター制度の活動範囲が拡大され、議会活性化の点検・評価を活動内容に加えており、改選後議員により計画策定が論議されても、議会活性化の方向性が大きく揺らぐことのないよう、議会モニターの監視がなされる仕組みとなっています。
 この仕組みは、自治基本条例に規定する「議会運営に対する町民参加」の考えに合致するものであります。
 全国的な議会改革・議会活性化の気運が高まる中、当議会の第1歩となる「第1期別海町議会活性化計画」の3年間で、今後の議会運営、議会活性化を論じる新たな議員間討議の環境が整い、議会運営や議会活性化について町民が提言し、監視する仕組みが形づくられたことは、大きな成果となりました。
 内部評価及び外部評価を踏まえて、次の3点のとおり評価を総括しましたので報告します。