地域研修を終えて(令和5年9月)

 長いようであっという間だった4週間の研修が終わりました。別海町に来た最初の1週間は連日北海道らしからぬ暑さで、熱中症の患者さんが何人もいらっしゃるぐらいだったのですが、ようやく長袖が心地よい気温になってきました。別海町に来る前は、枚方の研修医同期や後輩たちにしばらく会えなくなるので寂しいなと思っていたのですが、こちらに来て、先生方や看護師さんを始めとする病院スタッフの方々がいつも気さくに話しかけてくださって、すごく嬉しくて、寂しさは感じなかったです。
 
 この4週間は、やれることは分野を問わず、とにかく何でも経験させていただく研修となりました。主治医意見書や診断書を記入したり、発熱外来や救急車対応をさせていただいたり、院長先生の外来を見学させていただいたりしました。外来・入院患者さんともに80~90歳以上の方がとても多く、介護認定が必要になる方が何人もいらっしゃりました。介護認定審査会も見学し、主治医意見書の内容がどのように審査されるかも勉強させていただき、患者さんを適切な介護に繋げるために主治医意見書も大切になることを実感しました。また、今までほぼ経験できていなかったCVカテーテル挿入やCVポート挿入、関節穿刺など、先生方の熱心なご指導の下、たくさんの手技を経験させていただきました。何をやるにしても、最初は手間取ったりすることが多く、先生方や看護師の皆様に御迷惑をおかけすることが多々あったのですが、いつも温かく支えていただけたので感謝で一杯です。
 院外の施設でも研修させていただきました。特に印象に残っているのは、保健センターでの研修や消防署実習です。保健センターでの3歳児健診に同行させていただき、子供の診察をさせていただきました。また、エキノコックスの集団検診など、地域の特徴を捉え住民の生活に密着した生活指導や衛生指導を行っていると、保健師さんから教えていただき、とても印象に残っています。消防署実習では、救急搬送に同乗させていただき、プレホスピタルの現場について学ぶ貴重な機会をいただきました。
 週末は、中標津、羅臼、知床など別海町周辺の地域に車で出かけました。北海道の道路は、免許を取ってから7~8年ほど運転していなかった私でも運転しやすかったです。この4週間でカーブの多い知床峠も通れるようになるぐらいには成長しました。また、景色が綺麗な場所が多くて、特に晴れた日の屈斜路湖は絶景でした。
 最後になりますが、先生方、病院スタッフの皆様をはじめ、この4週間で関わってくださった全ての皆様にこの場をお借りしてお礼を申し上げます。本当にありがとうございました。また別海のお力になりたいと思っておりますので、これからも自分の実力を上げていけるよう精進していきます。