地域研修を終えて(令和5年8月)

 4週間お世話になりました。ずっと楽しみにしていた地域医療研修もあっという間に終わり、寂しい気持ちでいっぱいです。別海町に着いた日から1週間ぐらいは30度ぐらいで、「さすが、北海道。涼しいな。」と思っていました。しかし、別海町ではかなり暑い日だったらしく、毎日のように熱中症の患者さんが来られたことに驚きました。別海町の涼しい気候になれてしまった私は、これから38度の枚方に帰り熱中症にならないか心配です。
 
 別海病院で働いて驚いたことは、1人1人の先生の診療範囲が広いということです。私がいる病院では医師の数が多いため、自分の専門分野を中心に診察することが多いです。しかし、外科の先生が麻酔もかけ、内科の先生も自分の専門分野以外の外来診療をされていました。自分の専門分野だけでなく、幅広く診察できる医師になっていかなければならないと感じました。また、私がいる病院は急性期病院なので、老衰などで亡くなられる方をお看取りするという機会はありませんでした。しかし、別海町には診療所が2つと病院が1つしかないため、別海病院では急性期から慢性期の患者さんまで入院されていました。研修中にお看取りの機会に立ち会う機会をいただき、貴重な経験をさせて頂きました。
 私がいる病院では当直の時間帯であっても検査技師や放射線技師が常にいるので、血液検査やCTなど当たり前のように行える環境でした。しかし、別海病院では検査を行うときに来ていただくというシステムで、本当に必要な時だけオーダーしていました。問診や身体診察をしっかり行えば、検査を行わず対応できる症例は多くあると実感しました。
また尾岱沼診療所、西春別駅前診療所、保健センター、リハビリテーション室や別海消防署でも研修させて頂きました。診療所での医療や保健所での健診などは、これまで研修する機会がなかったので、いい経験になりました。消防署では救急車内の機器を詳しく説明していただきました。転院搬送でよく救急車に乗る機会はあったのですが、どんなものがどこに積まれているのかなどは知らなかったので、非常に勉強になりました。
 週末は知床、網走、釧路、根室、帯広など各地をドライブし、道東を満喫できました。キツネやシカなどの写真を看護師さんに見せたら、「ぶつかって車がへこむから、この辺の人はシカ嫌い~。」と言われたのは面白かったです。
 別海病院の方々は本当に親切で、働くのが楽しかったです。別海病院からアルバイトなど声をかけていただけるように、これからも頑張っていきます。4週間ありがとうございました。