臨床研修を終えて(平成29年8月)

 本院では市立ひらかた病院からの臨床研修医を受け入れております。
 8月に研修にいらっしゃった研修医からのレポートをご紹介します。

地域医療研修を終えて

市立ひらかた病院 鈴木研修医
 この1ヶ月を振り返ってみると、あっという間に過ぎていきました。
 まず、着いた初日から当直に入りました。前回の研修医から、初日は挨拶のみとの話を聞いていたため少し驚きました。
 毎日、午前中はおもに上部・下部消化管内視鏡、腹部エコーに行きました。上部に関しては、初めて挿入から観察、引き抜きまでを何件かやらせてもらいました。腹部エコーもたくさんさせてもらい、少し苦手意識が軽減したような気がします。午後は日によって外来、手術に入りました。内科外来では、糖尿病、感染症、膠原病など多岐にわたる疾患をみることができました。外科外来では、疣贅や脂肪種の切除などをさせてもらいました。小児科外来では、初診の患者さんの診察や、予防接種などをさせてもらいました。また、今月は手術も多く、たくさんの手術に入らせていただきました。1日に複数件の手術に入った日もありました。麻酔も麻酔科医がいるわけではないので、自分でかけており、入室から麻酔導入、手術開始までの時間が非常に早く感じました。また、日ごろの外科手術では5番手、6番手で入ることも多かったのですが、別海では2番手として入ることも多く、うまくできないことも多々ありましたが、良い経験となりました。 開腹、内視鏡のポートたて、カメラ持ち、閉創など様々させてもらいました。また、初めて腹腔鏡で腹膜を1針縫いました。
 院外研修では、リハビリテーション研修では、初めてリハビリをみて、自分たちがオーダーしたリハビリがどのように行われているのかを知りました。リハビリ患者さんと北海道についてや患者さんの若いころについてなど色々お話しができました。尾岱沼・西春別駅前診療所では、外来見学をし、ロールを作るのに絶好の日だから患者さんが少ない、など別海町ならではの事情も知りました。消防署研修では、救急隊が患者を病院に搬送するまでどのようなことをしているのかや、高いところからの降下訓練などをしました。降下訓練は、最初はすごく怖かったですが、2回目からは気持ちの余裕をもって降下することができました。保健センター研修では、健康診断のようすを見学したり、酪農家、漁師は早朝からの作業など生活リズムが異なるため、それぞれに合った保健指導などをする大切さを教えてもらいました。
 別海町は、人口よりも牛の方が圧倒的に多い町で、患者さんの職業が酪農家や牛の爪切り師など普段は関わることのない職業の方が多く、おもしろいなと思いました。町内にほかに病院、開業医はなく、唯一の病院ということで、患者さんを断らないことや、医師が少なく全ての科の先生がいるわけでもないため、先生方は自分の専門科に関係なく、様々な疾患の患者さんを診ており、すごいと思いました。
 1ヶ月間、初めての経験を多くさせてもらい、とても勉強になりましたし、楽しかったです。大変お世話になりました。ありがとうございました。