地域医療研修を終えて(令和元年9月)

 本院では市立ひらかた病院からの臨床研修医を受け入れております。
 9月に研修にいらっしゃった研修医からのレポートをご紹介します。
 市立ひらかた病院より、地域医療研修として1か月間研修させていただきました。大阪とは異なる環境下での研修では日々、新しい気づきがあり地域に密着した医療について理解を深めることができました。
 研修を通して特に印象的であったことは、先生方を初めとしたスタッフの方々が、患者さんの疾患だけではなく患者さん全体を診ているということです。疾患だけに注目して治療を行うのではなく、生活背景や患者さんが抱える他の問題点も考慮して、その人にとって最も良い治療を提供しようという考えが、病院全体に定着していると感じました。それだけでなく、専門外のことであってもまずは診るという姿勢と、そのために幅広い確かな知識や技術を備えているべきという意識が強とも思いました。

 また、保健センターなど院外での研修によって、地域の特性に合わせた医療・保健・福祉について学ぶと同時に、無知の部分も多いことを痛感しました。医師以外の職種について役割を理解し、協力していくことも患者さん全体を診るためには重要であると感じました。患者さんが住む地域、自分の働く地域の特性を知り、病院以外での介入やサービスを把握し、必要なときに提案できるようにしなければいけないと思いました。そして今後は実践できるように、病院外へも視野を広げていかなければと考えました。

 この研修で、まさに「病を診ずして病人を診よ」という医療を経験することができ、とても貴重な1か月間となりました。至らない点は多々あったと思いますが、それでも温かく丁寧にご指導いただき本当にありがとうございました。先生方だけでなく、看護師の方々、リハビリ室の方々、検査室の方々、その他職員の方々に心より感謝申し上げます。この経験を忘れることなく、全人的な医療を行うことを目標として今後とも精進して参ります。ありがとうございました。