臨床研修を終えて(平成31年4月)

 本院では大阪医科大学附属病院からの臨床研修医を受け入れております。
 4月に研修にいらっしゃった研修医からのレポートをご紹介します。
 2019年4月の1ヶ月間、別海病院にて研修をさせていただきました。まだ雪も残り、寒い時期ではありましたが、様々なことを勉強させていただき有意義な時間を過ごすことができました。
 私は生まれも育ちも大阪で、学校も大阪、就職も大阪、ということで所謂都会でしか過ごしてきたことがなく、へき地医療というものがどのようなものであるかを理解できていない状態で別海町へやってきました。
 大阪と比べ、医療機関が遥かに少なく、医師も少数であり、住んでいる場所によっては病院に行くまでも一苦労、といった環境で地域が医療機関に求めていることは大阪とずいぶんと異なる印象を受けました。地域唯一の病院であるため救急車は必ず受けなければいけない、近隣病院への転送には1時間以上かかる、対応ができないような重症の転送などにはドクターヘリを使う、など大阪では起こりえないことが日常であるということに驚きました。
 また、診療所や特別養護老人ホーム、保健センター、消防署などの見学では、病院以外の場所でどのような人々が地域の医療のために携わっているのかを知ることができました。ちょうど機会があり保育所検診や4ヶ月検診などにも同行させていただけたのは、とても良い勉強となりました。その中で1ヶ月間勉強させていただけたのは、ここに来なければわからない、何事にも代えがたい貴重な経験となりました。

 休日には今まで来たことのなかった道東を満喫し、美味しい食事を食べたり、きれいな景色を見たり、ここでしか見れないような動物を観察したりと楽しく過ごしました。きれいな空気と広大な大地とに囲まれた別海町での生活もとても良い経験となりました。

 1ヶ月という短い間ではありましたが、たくさんのご指導、たくさんの貴重な経験をさせていただき本当にありがとうございました。この経験を活かし、大阪に戻っても医師として精進していきたいと思います。