産業建設常任委員会行政視察(佐呂間町 水産振興 津別町 起業支援・宿泊業振興)

視察概要

  • 目的
    産業建設常任委員会の令和元年度調査計画に沿って、先進地視察を行い調査に必要な知見を得て、調査力及び政策力の向上を図る。
  • 派遣場所
    佐呂間町及び津別町
  • 期間
    令和元年8月26日(月曜日)から27日(火曜日)
  • 派遣議員
    今西和雄委員長・大内省吾副委員長・瀧川榮子委員・小林敏之委員・宮越正人委員
  • 調査事項
  • サロマ湖におけるカキ等の養殖漁業の振興について(佐呂間町)
  • 起業等振興など市街地活性化策について(津別町)
  • 宿泊業の振興について(津別町)

視察結果

今西和雄委員長が提出したレポートによって、以下のとおり視察結果の報告とします。

8月26日 佐呂間町行政視察

  • 8月26日・27日の両日、網走管内佐呂間町及び津別町にて視察研修を行った。
  • 最初に、サロマ湖におけるカキ等の養殖漁業の振興について調査を行うため、佐呂間漁協事務所を訪れた。
  • 阿部與志輝代表理事組合長自ら、サロマ湖及び近海における水産振興の歴史、現況等の説明をしていただき、吉野正剛佐呂間町議会議長、漁協担当者、町担当課長らの臨席をいただいたことで、細かな質問に対して丁寧に回答をいただいた。
  • 主な魚種は、ホタテ、カキ、毛ガニ、サケ等で、特にホタテ漁は、明治20年から始まっており、昭和40年よりホタテ養殖漁業の事業化に踏み切っている。
  • ホタテ漁業を中心に資源管理と増養殖に努めながら、さらに付加価値を高めて加工品などの販売事業を展開している。
  • 新魚種開発にも取り組んだが、結果的に現在のホタテ漁、アキサケ漁を柱とした主力魚種の継続的な安定した生産に取り組んでいる。
  • 事務所を後にし、加工場へ案内され、ホタテ干貝柱の製造工程の見学をすることができた。
  • 一つ一つの工程が丁寧であり、付加価値を高める努力が現場から感じられた。
  • 漁業を取り巻く外的、内的環境が厳しくなってきている昨今、組合長の卓越したリーダーシップ、報徳精神、そして地域の財産である周囲90kmのサロマ湖の環境などがあいまって、漁協の安定的な発展、漁家経営の維持につながっていると感じた。
  • 視察終了後、議長自らの案内でサロマ湖を一望できる展望台を訪れた。
  • つい先ほど説明を受けた細かな地点も見ることができ、国内第3位と言われる面積のサロマ湖を一目で見ることができ感激する風景であった。
  • 議長のおもてなし、漁協、役場の丁寧な対応に感謝し、佐呂間町を後にした。

8月27日 津別町行政視察

  • 視察2日目は、津別町の起業振興、宿泊業振興の調査のため、津別町役場を訪問した。
  • 佐藤多一津別町長、鹿中順一産業福祉常任委員長が臨席され、佐藤町長から津別町の市街地活性化策について冒頭説明をいただいた。町長がリーダーシップを発揮して市街地の再興に立ち向かう情熱が感じられた。
  • 起業促進政策としては、業態によって補助率、補助割合の条件を柔軟に変えている起業支援制度の説明があり、また、まちなかの再生を図るためのアンケート調査、大学との連携などの取り組みについて説明を受けた。
  • そのほか地方創生事業を活用したまちづくり会社の設立や販路拡大支援など各種商工業支援策、市街地活性化策に取り組んでいるとのことであった。
  • また、宿泊業の振興に関しては、指定管理者制度の内容等について細かに聞き取ることができ、本町の類似施設の今後のあり方を調査する上で大変参考になった。
  • 2日間を通じて、高齢化に伴う人口減少、限りある予算など、どの自治体も町の運営に苦慮しているが、そのような中で、訪れた行政、漁協ともに、将来の方向性をはっきりさせて取り組んでいることがわかった。

視察結果の振り返り

視察結果について、後日開催された産業建設常任委員会協議会において振り返りを行い、今後の所管事務調査の論点・争点の整理を行った。
佐呂間町議会、佐呂間漁業協同組合、佐呂間町役場、津別町議会及び津別町役場の皆様に感謝申し上げる。